自分を中心に世界を見ていた少年が、世の中を俯瞰して見られるようになったとき、初めて「立派な人間」への一歩が始まる――。
今回ご紹介する『君たちはどう生きるか』は、そんな深い気づきを与えてくれる、時代を超えて読み継がれる名著です。
本の基本情報
- 書名:君たちはどう生きるか
- 著者:吉野源三郎
- 出版社:岩波文庫(オリジナル)、マガジンハウス(漫画版)など
- 初版:1937年
- ジャンル:哲学・教養・児童文学

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

漫画 君たちはどう生きるか

君たちはどう生きるか 特別保存版 [Blu-ray]
どんな人におすすめか?
- 「立派な人」とは何かを改めて考えたい人
- 自分の弱さや葛藤と向き合いたい人
- 人生の指針となる考え方を探している学生・若手社会人
- 自分の経験を通して成長したいと願っているすべての人
印象に残ったポイント
一番心に刺さったのは、「人は自分の選択によってしか変われない」という考え方。
そして、コペル君が自分の行動を振り返り、悔い、自らの弱さを受け入れていくプロセスには、何度も胸を打たれました。
「立派そうな人」と「本当に立派な人」は違うという言葉も印象的です。
行動だけを真似しても意味はなく、自分自身の経験と向き合ってこそ、人間としての深みが育つ――このメッセージは、今の時代だからこそ改めて響きます。
感想・気づき
子ども向けと思って読み始めましたが、大人こそ読むべき一冊だと感じました。
「自分がまだ“消費する側”でしかない」という認識、「人間は自分で決め、自分で間違えることができる」という事実――どれも、自分の生き方を見直すきっかけになりました。
特に雪の日のエピソードは忘れられません。友人を助けられなかった悔しさを、ただごまかすのではなく、真正面から受け止めて苦しむ姿に、「こうありたい」と強く思わされました。
読んで変えた(変えようと思った)行動
読後、「自分の経験にもっと正直でいよう」と決めました。
他人の言葉を鵜呑みにするのではなく、自分の中で一度立ち止まって考えること。
そして、誰かの痛みに共感できる人間でありたいと、日々のふるまいを振り返るようになりました。
まとめ・おすすめポイント
『君たちはどう生きるか』は、「自分はどう生きるか?」という問いを投げかけてくれる本です。
派手な展開があるわけではありませんが、一つひとつの出来事が、心の奥に静かに残っていきます。
誰かに答えを教えてもらうのではなく、自分の力で考え、自分の足で歩く。そんな生き方をしたい人にこそ、ぜひ読んでほしい一冊です。

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

漫画 君たちはどう生きるか

君たちはどう生きるか 特別保存版 [Blu-ray]
コメント